組織文化に関する質問項目OCP (organizational culture profile)を使って、Q分類法(Q-sort method)で測定するChatmanの一連の研究のイントロダクション的な論文。OCPとQ分類法を使って、何を調べたいのかについて9個の命題(Propositions 1-9)にまとめている。ただし、OCPについては、O'Reilly, Chatman, & Caldwell (1991)を読まないと中身が分からないし、Q分類法についても、Chatman (1991)を読まないと具体的な方法が分からないので、この論文だけを読んでも何をするのか具体的によく分からない。なので、この論文には書かれていないが簡単に紹介しておくと、OCPは組織文化論で有名なOuchi (1981)、Deal & Kennedy (1982)、Davis (1984)、Schein (1985)から54項目の価値観を抜き出したもの。この54項目を1項目1枚のカードにして、54枚のカードを作り、被験者に、組織の価値観として、たとえば「最も特徴的」から「最も特徴的でない」まで9個のカテゴリーに2枚、4枚、6枚、9枚、12枚、9枚、6枚、4枚、2枚 (で合計54枚)という分布になるように並べてもらうのがQ分類法。

Chatman, J. A. (1991). Matching people and organizations: Selection and socialization in public accounting firms. Administrative Science Quarterly, 36(3), 459-484. ★★★

O'Reilly, C. III, Chatman, J., & Caldwell, D. F. (1991). People and organizational culture: A profile comparison approach to assessing person-organization fit. Academy of Management Journal, 34(3), 487-516. ★★★