経営学の卒論・修論で使える統計学ツール


統計学の基礎

1. 統計的有意・検定

2. Excelでクロス表を検定

3. Excelで使う基本的な統計学ツールを理解したい人のための教科書


SAS (統計パッケージ)

 SASには、大学の教員・学生が、無償で利用できるクラウド・サービスとして「SAS OnDemand for Academics」があります。これは、どこからでもオンラインで利用可能で、PCにはソフトをインストールしません。

1. SAS OnDemand for Academicsのサインインの仕方(すぐに使えます)

【初回】

  1. SAS OnDemand for Academicsにアクセスする。
  2. 「サインイン」アイコンをクリックする。
  3. 「サインイン/プロファイル作成」で「プロファイル作成」をクリックして、プロファイルを作成する。
  4. プロファイル登録後、再びSAS OnDemand for Academicsにアクセスする。
  5. 「今すぐアクセス」をクリックする。
  6. 登録したメール・アドレスとパスワードで「Sign In」する。
  7. 「Asia Pacific」を選択すると「Submit」ボタンが生きるので、クリックする。
  8. 「Exit」をクリックする。
  9. 数分後「You are ready to start using SAS OnDemand for Academics」というメールが届き、User IDとURL
    https://welcome.oda.sas.com
    が届く。
  10. URLのサイトにサインインし、「SAS Studio」をクリックする。

【第2回以降】

  1. SAS OnDemand for Academicsにアクセスする。
  2. 「今すぐアクセス」をクリックする。
  3. 登録したメール・アドレスとパスワードで「Sign In」する。
  4. 「SAS Studio」をクリックする。

2. SASの使い方はチュートリアルで学習できる

 SASの使い方は SASチュートリアル の日本語字幕付き動画で学習できます。まずはSAS Studioを立ち上げて、動画を見ながら、時々動画を止めつつ、動画と同じ動作(操作)をしてみるのが使い方を覚える近道。

  1. 最初は SAS Studio 入門 で、Excel感覚でSASを使い始めてみよう。メニューからツールやオプションを選びながらデータを加工していくと、それがSASプログラムで書き表されていき、プログラムとして保存できるところがすごい。
  2. 次は 基本的なSASプログラムの書き方 で、SASプログラムを理解できるようになろう。日本語の文章で学習したい人は、高橋伸夫(1992)「第2章 SAS入門: 単純集計」の の解説を読むとよい。

3. SASで使う統計学ツールを理解したい人のための教科書(著者版を無料で公開中)


『日本統計年鑑』Japan Statistical Yearbook

 統計を扱う人間にとって、総務省統計局編の『日本統計年鑑』は本当の基礎資料です。これを知らない人は統計数字を扱う資格がない……というようなことを私も駆け出しの頃に言われました。現物(紙媒体)は高価(税込み16,500円)な上に大判で重たいのですが、それがなんと、いまやネットで無料で利用できます。それどころかスマホ版まであって、スマホでアクセスしても大丈夫(『日本統計年鑑』のホーム・ページには、ご丁寧に「日本統計年鑑スマートアクセス」のQRコードまでついていますが)。スマホ版でも「ふせん」機能が使えてメモも書きこめ、ふせんを「目次」でさっと探すことができて、とっても便利。これを利用しない手はありません。

 『日本統計年鑑』は、日本の国土、人口、経済、社会、文化などの広範な分野にわたる基本的な統計データを、網羅的かつ体系的に収録したものです。データ・ソースは日本の官公庁や民間調査機関などが実施又は作成している統計調査、業務統計及び加工統計で、「日本国内で利用可能な最も信頼性が高いデータばかりを集めた統計集」といえます。そこらへんのシンクタンクやコンサルタント会社の調査データとはわけが違います。ゴチャゴチャ言ってないで、まずは『日本統計年鑑』を参照すべし。これだけの統計データが揃っている日本という国の底力を実感すべきです。

 『日本統計年鑑』の各章の冒頭には、統計の資料源、調査方法などについても解説しています。データを利用する場合には、この解説は必ず読むべし。この解説を理解するだけでも、普通の大学の「経済統計」の科目の試験にパスできるはずです。統計表には、英文もついていますので、海外に日本の紹介をする際にも利用できます。

 企業の調査をしてみたいと思っている人は、とりあえず「第7章 企業活動」くらいは一度のぞいておくべきでしょう。たとえば、利益率が普通はどの程度か? なんてことがすぐに分かります(割り算くらいは必要だけど)。




管理人: 高橋伸夫 (経営学)  BizSciNet

Copyright (C) 2021-22 Nobuo Takahashi. All rights reserved.