☆新世社《ライブラリ 経営学コア・テキスト》シリーズについて☆
BizSciNet
編者のことば
経営学は常識の学問である。経営学はいまや現代人にとっての基本的なリテラシーの一部である。最新ニュースのほとんどに企業や組織がからみ、この世のほとんどすべての問題は、経営の問題として読み解くことができる。経営学はまさに現代社会の常識なのである。
経営学は常識の学問である。経営学は科学であり、個々の理論やモデルが正しいかどうかはデータと事実が決める。しかもその検証作業は、一部の研究者たちだけの占有ではない。広く一般の人々も日々の実践の中で検証を繰り返し、その結果生き残った経営理論だけが、常識として広く世の中に定着していく。
経営学は常識の学問である。経営学は常識にもかかわらず、学問としての体系をもっている。そこが普通の常識とは異なる。体系的に学び、体得することができる。実際、現代ほど学問として体系的な経営学の教科書が渇望されている時代はない。高校生から定年退職者に至るまで、実に多くの人から「経営学の良い教科書はどれか」と質問される。
それでは、良い教科書の条件とは何か。第一に、本当に教科書であること。予備知識のない普通の人が、順を追って読み進めば、体系的に理解可能な本であること。第二に、学問的に確からしいことだけが書かれていること。もちろん学問には進歩があり、それまで正しいとされていたものが否定されたり、新しい理論が登場したりすることはある。しかし、ただ目新しくて流行っているというだけで根拠もなく取り上げるビジネス書とは一線を画する。そして第三に、読者がさらに学習を進めるための「次」を展望できること。すなわち、単体として良い本であるだけではなく、次の一冊が体系的に紹介され、あるいは用意されていることが望ましい。
そのために、この「経営学コア・テキスト」のライブラリが企画された。経営学の「核となる知」を正しく容易に理解できるような「良い教科書」群を体系的に集大成する試み。そのチャレンジに、いま21世紀を担う新世代の経営学者たちが集う。
高橋伸夫
新世社《ライブラリ 経営学コア・テキスト》シリーズ既刊リスト
(既刊全巻は原稿段階でゼミで輪読済)
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