経営管理論、中でも管理過程学派の代表的な教科書。手元にある初版(1955年)の内表紙によれば、著者2人の当時の所属は、どちらもカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のビジネス・スクール(School of Business Administration)になっている。
1955年の初版以降、ほぼ4年ごとに改訂し、第2版(1959年)、第3版(1964年)、第4版(1968年)、第5版(1972年)と版を重ねた。1976年の第6版では、1970年代のコンティンジェンシー理論のブームを受けて、書名を Management: A systems and contingency analysis of managerial functions と変えたが、ブームが去り、1980年の第7版では副題を削除して、書名はシンプルに Management となり、第3著者としてWeihrich, H.が加わっている。 3人の共著となった以降もさらに版を重ねて、1984年に第8版が出版された。
初版からしてx+664ページもあったが、改訂の度に厚くなり、翻訳は、xiv+824ページにもなった第6版(1976年)について、H.クーンツ, C.オドンネル著、高宮晋監修で、マグロウヒル好学社から1979年に5分冊で出版されている。
著者の一人クーンツは、「経営理論のジャングル」という論文を発表して話題になった。それを受けて、ミンツバーグらが経営戦略論の「サファリ」と題した。
Koontz, H. (1961). The management theory jungle. Journal of the Academy of Management, 4(3), 174-188.
Koontz, H. (1980). The management theory jungle revisited. Academy of Management Review, 5(2), 175-188.
Mintzberg, H., Ahlstrand, B., & Lampel, J.
(1998).
Strategy safari: A guided tour through the wilds of strategic management. New York, NY: Free Press.
邦訳, ヘンリー・ミンツバーグ, ブルース・アルストランド, ジョセフ・ランペル(1999)
『戦略サファリ: 戦略マネジメント・ガイドブック』(木村充, 奥澤朋美, 山口あけも訳). 東洋経済新報社.