ドイツの大学生のグライダー(sailplaning)愛好者のコミュニティ、渓谷を登ったり下りたり滑ったり泳いだりするキャニオニング(canyoning)のコミュニティ、スノーボードクロス(boardercross)のコミュニティ、ドイツのセミプロの障碍者の自転車乗り(handicapped cycling)のコミュニティという四つのスポーツ・コミュニティでイノベーションについて質問票調査した論文。既存製品の改良や新製品のアイデアの経験があるか(Appendix A.2)を訊いたところ、32.1%の人がyesと答えたらしく、その人たちを革新者(innovator)と呼んで、コミュニティ内の支援(assistance)だとか普及(diffusion)だとかについて分析している。
ただし、それ以上の拡大解釈は禁物である。それが本当にイノベーションと呼ぶのにふさわしいものだったのか分からないし、そもそも商業化もされないものをユーザー・イノベーションと呼んでいいのかどうかも疑問である。