Weick, K. E. (1979). The social psychology of organizing (2nd ed.). Reading, MA: Addison-Wesley. ★★★
邦訳, カール・E・ワイク(1997)『組織化の社会心理学』(遠田雄志, 前野眞太郎 訳). 文眞堂.

 『組織化の社会心理学』(Weick, 1979)はいまや古典とも言うべき有名な文献ではあるが、難解さの点でも群を抜いている。1969年に初版が出版され、1979年版はその第2版ということになるのだが、本稿の対象であるこの第2版では、初版の記述は一部そのまま残ってはいるものの、ほとんどの内容が書き換えられ、本文(referencesを除く)も初版:21 cm×14 cm×109ページから、第2版:23.5 cm×16 cm×264ページへと、単純に考えても3倍近くの分量に大幅に増加している。たとえば、第2版の第1章の冒頭には、初版にはなかった10個のエピソードが書き加えられている。それぞれに面白いエピソードだとは思いつつも、一体、組織論的にどんな含意があるのかと考え始めると、まるで禅問答のように迷路に迷い込む。実は、Weickのアイデアを理解すると、これら10個のエピソードの解釈の仕方が全く変わってしまうという仕掛けがあるのだが、しかし裏を返せば、最初にそのエピソードを読むときには、何も分からぬままに読まざるをえないということでもあり、ほとんどの読者は、そうした知的興奮を覚えることもなく、途中で読むことをあきらめてしまう。ということで、この続きは、参考文献に挙げた高橋(2009)で。

 ちなみに、Weick (1979) のFigure 8.2 (p.211 邦訳p.274)は de Bono (1969) からの転載で、左下のような図になっている。これで理解できる人がいたら、それはそれで素晴らしいのだが、特に Occasion 3 などを見ると、私などには意味不明であった。そこで、de Bono (1969) の元の図 Figure 21 (p.98)を見てみると、なんのことはない、実は右下のような図で、四つの穴はくっついていて、下の段の○印は一番深い穴の位置を示しているだけだったということが分かる。ご参考までに。

 


《参考文献》

高橋伸夫 (2009)「組織化とは何か?―経営学輪講 Weick (1979)」『赤門マネジメント・レビュー』8(5), 233-262. ダウンロード


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